数の力を身につける１８ステップ！
家庭でできるチェック＆トレーニング【ステップ16】
習得目標年齢：６歳
ステップ16では、ものの集合に加える操作を２回行い、「合わせていくつ増えたか」を求めます。
ここからステップ18かけて、「差し引きの概念」を学んでいきます。
・合わせていくつ増えたかを求める（ステップ16）
・合わせていくつ減ったかを求める（ステップ17）
・差し引きでいくつ増えたか・減ったかを求める（ステップ1８）
【課題】合わせていくつ増えたかを求める
用意するもの：
おはじき：20個程度、容器（カップやお椀）手続き
手続き
- おはじきをカップの中に10個入れ、カップの外にも10個ほど置いておく。
→「今、カップの中に10個あるよ」と言って、子どもに個数を確認させる。 - カップの外にあるおはじきを２個、カップに入れるように言う。
- さらにもう１個、カップに入れるように言う。
- 一連の操作のあと、「カップの中のおはじきは、何個増えた？」と尋ねる。
- （子どもが「３個」と答えたら）「じゃあ、カップの中のおはじきは、何個になった？」と尋ねる。
このような手続きで、10個のおはじきに加える操作を２回行い、増えた個数と全体の個数を問います。
加える個数は、全部で５個以下とします。
チェックポイント
この課題のチェックポイントは、「10＋２＝12、12＋１＝13」と計算して、（10と13を比べて）「３個増えた」ことを把握するのではなく、「２＋１＝３」と計算して増えた個数を把握できることです（どうやって計算したかは、手続きの４のあとに、必要に応じて確認）。
なお、この一連の手続きには、「加えた数を順に足しても、まとめて足しても答えは同じ」という概念（結合法則）の理解を促す目的もあります。
大人からすれば当たり前のことかもしれませんが、これらのことを十分に理解していないお子さんもいます。
その場合は、次の「練習のポイント」を参考にして理解を促してください。
練習のポイント
「加えた個数の合計が、増えた個数になる」ことは、上の「手続き」をおはじきを並べた状態で試行すると、理解しやすいです。
また、(a) と(b) の操作を対比させることによって、「２個、１個の順に加えても、１個、２個の順に加えても、３個増えることに変わりがない」ことを確認させます（［出題例］は、すべてこのような対のかたちになっています）。
▶ 次のステップへ：【ステップ17】いくつ減った？（近日公開予定）
子どもの学びに関する多くの学術的知見を持っています。
また、６歳児から中高校生まで勉強を教えた経験があり、学力に与える学習の効果は、年齢が低いほど大きいことを痛感しています。
これらを生かして、効果的で再現性の高い子どもの学びのあり方や方法を提案していきます。よろしくお願いします。