【幼児の算数】いくつ減った? ~ 家庭でできるチェック&トレーニング(17)

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数の力を身につける18ステップ!
家庭でできるチェック&トレーニング【ステップ17】

習得目標年齢:6歳

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ステップ17では、ものの集合に2回取り除く操作を行い、「合わせていくつ減ったか」を求めます。

「差し引きの概念」を学ぶ3ステップの2ステップ目です。
・合わせていくつ増えたかを求める(ステップ16)
合わせていくつ減ったかを求める(ステップ17)
・差し引きでいくつ増えたか・減ったかを求める(ステップ18)

【課題】合わせていくつ減ったかを求める

用意するもの:
 おはじき:20個程度、容器(カップやお椀)手続き

手続き
  1. おはじきをカップの中に10個入れ、カップの外にも10個ほど置いておく
    →「今、カップの中に10個あるよ」と言って、子どもに個数を確認させる。
  2. カップからおはじきを2個、取り出すように言う。
    → 取り出したおはじきは、カップの外のおはじきの山に混ぜて、数えられないようにする。
  3. さらにもう1個、取り出すように言う。
  4. 一連の操作のあと、「カップの中のおはじきは、何個減った?」と尋ねる。
  5. (子どもが「3個」と答えたら)「どうして3個?」と尋ね、どうやって求めたか確認する。

このような手続きで、10個のおはじきに取り除く操作を2回行い、減った個数を問います。
取り除く個数は、全部で5個以下とします。

[出題例]
①(-2,-1)
②(-1,-2)
③(-3,-1)
④(-1,-3)
⑤(-4,-1)
⑥(-1,-4)
⑦(-3,-2)
⑧(-2,-3)
※ (-2,-1)は、2個、1個の順に取り出す、という意味です。
チェックポイント

この課題のチェックポイントは、「10-2=8、8-1=7」と計算して、(10と7を比べて)「3個減った」ことを把握するのではなく、「2+1=3」と計算して、減った個数を把握できることです。

なお、この一連の手続きには、「取り除いた数を順に引いても、まとめて引いても答えは同じ」という概念の理解を促す目的もあります。

大人からすれば当たり前のことかもしれませんが、これらのことを十分に理解していないお子さんもいます。
その場合は、次の「練習のポイント」を参考にして理解を促してください。

練習のポイント

「取り除いた個数の合計が、減った個数になる」ことは、上の「手続き」をおはじきを並べた状態で試行すると、理解しやすいです。

[2個と1個を取り除く操作の例]
(a) 2個取ってから1個取る
➀ 10個並べる
 
➁ 2個取る
 
➂ もう1個取る
 
(b) 1個取ってから2個取る
➀ 10個並べる
 
➁ 1個取る
 
➂ もう2個取る
 

また、(a) と(b) の操作を対比させることによって、「2個、1個の順に取り除いても、1個、2個の順に取り除いても、3個減ることに変わりがない」ことを確認させます([出題例]は、すべてこのような対のかたちになっています)。

▶ 次のステップへ:【ステップ18】いくつ増えた?・減った?(近日公開予定)

すみりょう

子どもの学びに関する多くの学術的知見を持っています。
また、6歳児から中高校生まで勉強を教えた経験があり、学力に与える学習の効果は、年齢が低いほど大きいことを痛感しています。
これらを生かして、効果的で再現性の高い子どもの学びのあり方や方法を提案していきます。よろしくお願いします。

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